化学物質の規制に関するストックホルム条約(POPs条約)に関しまして、条約内容を検討する委員会(POPRC)の本年の議題案が発表されました。その議題のうち当該条約の「廃絶」または「制限」の対象として2つの新規化学物質が提案されることになりましたので、お知らせします。
今回、新規提案されたのは以下の2つの物質です。
・TBPHビス(2-エチルヘキシル)テトラブロモフタレート)(CAS番号:26040-51-7)
用途:難燃剤、可塑剤
使用先:「家具・調度品のプラスチック(軟性)や皮革製の成形品」、「プラスチック・皮革製品」、「織物・繊維・皮革製品」、「電気・電子製品」、「ゴム製品の製造」、「プラスチック製品の製造(配合・加工を含む)」、「建築・建設作業での使用(シーラント、シーリング材など)」、「電線・ケーブル絶縁体」、「フィルム・シート」、「カーペット裏地」、「被覆布」、「壁装材」、「接着剤」
・DBDPE( 1,2-ビス(ペンタブロモフェニル)エタン)(CAS番号:84852-53-9)
用途:難燃剤
使用先:「電気・電子製品」、「プラスチック製品の製造」、「電線・ケーブル絶縁体」、「繊維製品」等、「難燃性」を必要とする製品に広範囲で使用されています。
なお、当該物質が、仮に本年開催のPOPRCに提案され、廃絶または制限と決まるまでの最短でのスケジュール感は以下の通りとなります。
2026年9月:POPRCに附属書D(情報の案件及び選別のための基準)が提案→採択されると附属書Eに進む
2027年9月頃:POPRCに附属書E(危険性の概要に関する情報の要件)が提案→採択されると附属書Fに進む
2028年9月頃:POPRCに附属書F(社会経済上の検討に関する情報)が提案→採択されると締約国会議に回る
2029年4月頃:COP14に条約への追加が提案→採択されると条約に[廃絶対象]として追加→正式な追加文書が発行されてから約1年を目処に化審法第一種特定化学物質に指定。
上述のスケジュールをふまえると、今すぐに当該物質が使用できなくなるわけでありませんが、近年、工業用途の化学物質の使用状況が、サプライチェーンの複雑化や秘匿情報などの影響により特定しづらい状況となっております。
そこで、このような初期の段階から、各業界に周知することで、廃絶または制限となる前に、代替物質への移行などご検討いただくよう促す必要があると考えております。
また、どうしても代替ができない(法令で決められた特定の性能を出すにはこの物質しかない、など)場合は、適用除外を認めるための準備も必要となります。
例えば適用除外が必要な場合に、どのような準備が必要かなどご相談がございましたら、下記POPs条約担当者にご連絡ください。
【参考URL】
●ストックホルム条約とは
【POPs条約担当問い合わせ先】
経済産業省化学物質管理課 石田、入間川
