JSIA優良工場認定制度
審査基準
- 1.必要とされる品質保証体制
- 品質マネジメントシステムはJIS Q 9001(ISO9001と 同一規格)と同等以上の水準が要求されます。
また、配電盤メ-カーとして実施すべき具体的な品質保証活動項目が「JSIA優良工場品質マネジメントシステム指針」の中で約30項目追加されており、合計で約170項目の審査を受けなければなりません。 - 2.必要とされる技術力
- 設計技術においては国際規格および国内規格に基づく製品設計ができ、さらに法規、公的規格等の改定時に、新しく要求される技術要求事項を完全に理解し、実行していることを審査します。
現在は、回路の保護協調、高調波抑制対策、波及事故防止対策の実施状況を重点項目に取り上げています。
この他に製造技術力、生産管理能力、検査技術力もあわせて審査し、さらにこれらの項目を確実に実施するため、高圧盤製造工場は1級配電盤・制御盤製図技能士、1級配電盤・制御盤組立て技能士、1級配電制御システム検査技士が在籍することを義務付けています(低圧盤のみの製造工場はそれぞれ2級の有資格者)。(1)技能士
労働者の有する技能を一定の基準によって検定し、これを公証する国家検定制度に基づいて実施されている技能検定試験の合格者。配電盤メーカーとして必要な検定職種としては、配電盤・制御盤製図技能士、配電盤・制御盤組立て技能士が代表的です。
(2)配電制御システム検査技士
一般社団法人日本配電制御システム工業会が技能検定を補完するために平成7年から実施している、配電盤業界に特化した検査業務の技能を審査認定する技能審査試験の合格者 - 3.指定講習会の受講義務
- 常に最新の技術を理解し応用することができるように、優良工場認定取得者に対し一般社団法人日本配電制御システム工業会が行う各種技術講習会、及び優良工場認定取得者のみを対象に年1回以上実施する指定講習会の受講を義務付けています。
- 4.補償体制の確立
- 事故等で顧客に迷惑をかけないため当然ながら細心の注意を払いますが、万一の場合はPL保険で補償できるようその加入を義務付けています。
このPL(製造物賠償責任)保険とは、被保険者である配電盤メーカーが製造又は販売した配電盤等(占有を離れた)に起因して発生した偶然な事故によって、顧客等に生じた身体障害及び財物損壊による法律上の損害賠償責任を補償する保険であり、被保険者が行った配電盤等の修理、メンテナンス作業のミス(仕事の結果)に起因して、作業完成後の保険期間中に発生した偶然な事故によって生じた身体障害及び財物損壊による法律上の損害賠償責任も補償するものです。 - 5.合格後の維持・運用
- 審査合格後も品質保証システムの維持、運用状況の報告を義務付けるだけでなく、納入後の製品が波及事故等の重大な不適合を発生した場合は速やかな処置を行い、原因と再発防止対策の報告を義務付けています。
また、必要によりJSIA優良工場認定審査センタ-も当該メーカーに対して技術上のバックアップを行います。